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【トイレのピエタ&短編映画上映】松永大司監督特集トークショーレポート

9月12日、トイレのピエタの上映初日を記念して松永監督をお呼びしての上映後トークショーを開催いたしました。

ゲストは松永大司監督の他、トイレのピエタの小川真司プロデューサー、松永監督の友人で「チチを撮りに」の中野量太監督にご参加いただきました。

①トイレのピエタ上映後トークショー

トイレのピエタ上映後のトークショーでは、松永大司監督と小川プロデューサーが登壇。製作のいきさつや、キャスティングについて語っていただきました。

松永大司監督(左)と小川真司プロデューサー(右)

松永大司監督(左)と小川真司プロデューサー(右)

最初の話題は、本作の製作の経緯について。松永監督は、本作の着想のきっかけとして、NHKのドキュメンタリーで手塚治虫の残した数行のアイデアに触れたことがきっかけとのこと。また、自身のデビュー作「ピュ~ぴる」が2011年の3.11直後(2011年3月26日公開)だったことから、人の死に対して自分は何ができるだろうか、死は人に対して絶望しかもたらさないのか、悲しみだけでなく勇気を与えることはできないか、という考えたそうです。

キャスティングについての話も盛り上がりました。本作は豪華なキャスティングが魅力の一つですが、なかでも目を引くのはRADWIMPSの野田洋次郎さんを主役に据えたことについて、「絵を描いてることが役としてやっているように見えたらダメだと思った。ミュージシャンのような、常に外に向けて表現して生きている人」がいいのでは、ということで野田さんを選んだそうです。RADWIMPSといえば、テレビにも出演せず、映像メディアではほとんど見る機会がないことで有名ですが、当然そのことは念頭にあったようで、このキャスティングの実現は当初から困難ではと考えていたようです。それでも「ダメ元で告白するような気持ちで」(松永監督)脚本を送ったところ、会いたいという返事がもらえたそう。また本作のメインキャスト3人(野田洋次郎杉咲花、リリー・フランキー)のうち2人(野田、リリー)は役者を本業としている人たちではありません。松永監督は、その2人の「嘘をつかない芝居」がとても良かったと語っています。リリーさんは演技だからといって、自分でその瞬間に思っていないことが言えないんそうです。また野田さんもリリーさんもアドリブを一切やらないそう。台本に忠実に演じるタイプだそうです。

②松永監督短編「おとこのこ」「死と恋と波と」上映後のトークショー

松永監督の短編映画、「おとこの」と「死と恋と波と」の上映後には、松永監督と小川プロデューサーに加えて、「チチを撮りに」の中野量太監督を交えてのトークセッションが行われました。中野監督は松永監督の友人で、お2人はともにVIPO(NPO法人映像産業振興機構)の運営するndjc(若手映画作家育成プロジェクト)出身。「おとこのこ」はそのndjcのプログラムで製作された作品です。

小川P(左)、中野量太監督(中央)、松永監督(右)

小川P(左)、中野量太監督(中央)、松永監督(右)

松永監督と旧知の仲である中野監督は2本の短編を見て、「おとこのこ」は松永監督らしさがふんだんにあるが、「死と恋と波と」は比べるとややらしさが少ないと感じたそうです。その理由として松永監督は、「原作ものという未知のものに敢えて挑戦して、自分がどこまでやれるか試したかった」と説明。また「死と恋と波と」は、岡山天音さんと門脇麦さんの所属する事務所からのオファーがあって企画が実現したもの、「おとこのこ」は自分の撮りたいものを撮ったものという、企画の成立が違うということにも言及されていました。

ndjc出身の両監督、ndjcは2006年からスタートし、今年で10年目を迎えていますが、今年はndjc出身者の活躍が目立っています。今年長編劇映画デビューを飾った監督は、松永監督に加え、「グッド・ストライプス」の岨手由貴子監督、「独裁者、古賀」の飯塚俊光監督、9月26日公開の「合葬」の小林達夫監督、さらに来年は中野量太監督も新作「湯を沸かすほどの熱い愛」の公開を来年に控えています。両監督ともndjcで得たものは大きかったと語っていました。

松永監督はトイレのピエタで、そして中野監督は来年公開の「湯を沸かすほどの熱い愛」で杉咲花さんを起用しています。女優としての彼女の魅力について「周囲を引っ張る力のあるすごい女優」と評しています。また「トイレのピエタ」撮影期間中は、役のスイッチを切りきれずに荒れていたそうです。トイレのピエタでも素晴らしい芝居を見せた杉咲さんは、中野監督の新作でも抜群に良い芝居をされているそうで、来年の公開が楽しみですね。

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最後に、映画の道を続けることについて両監督が、様々な思いを吐露されていました。中野監督は映画学校時に映画作りの楽しさを味わったことの大きさを語り、松永監督も自分にはこの道しか残っていないことを悟った時期があったそうです。映画監督への道は長く険しいものですが、「夢を売る仕事なのに夢がない」(松永監督)状況を何とかしたいとも。


またトイレのピエタ上映期間中、当館ロビーに実際の撮影に使用された衣装を展示しております。映画ご鑑賞の際はこちらも一緒にご覧になってみてください。
トイレのピエタ衣装

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